相続経験者に聞いた【相続財産8,000万円~1億円】の相続とは│実際に行った手続きや情報収集方法を大公開!
相続財産8,000万円~1億円未満の場合の傾向
- 財産は現金・預貯金が最多で30.5%、株式・投資信託の割合も高い
- 手続き期間は3か月~1年未満が全体の6割を占める
- 専門家の活用や情報収集が相続手続きの鍵となる
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相続財産が8,000万円~1億円未満の場合、どのような財産が相続され、どのような手続きが必要になるのでしょうか。また、手続きにかかる期間や、情報収集の方法にはどのような特徴があるのでしょうか。
本記事では、相続経験者へのアンケート結果をもとに、8,000万円~1億円未満の相続財産における特徴や傾向を解説します。
相続財産の種類、相続人の構成、実際に行われた手続きや情報収集の方法などがこのアンケート結果を通じて相続の全体像がわかりますので、これから相続手続きを進める方や準備を考えている方は是非参考にしてください。
目次
相続財産8,000万円~1億円の場合の内訳
相続財産の総額が8,000万円~1億円未満のの遺産の内訳は現金・預貯金が最も多い30.5%、土地・建物が28.6%、金融資産(株式・投資信託など)が17.1%でした。
全体との比較
本調査全体では現金・預貯金が34.4%に対し、8,000万円~1億円未満の方の回答は30.5%。高額な相続財産の場合、不動産や投資など他の資産に分散している可能性が考えられます。
一方、株式・投資信託の割合は全体では8.3%のところ、8,000万円~1億円未満の方の回答は17.1%と倍以上となりました。高額な財産の保有者は、株式や投資信託を活用した資産形成・管理を行い、金融商品として保有する傾向が強いことが分かります。また全体と比較した結果として電子マネーは2ポイント高く、仮想通貨の割合も1ポイントほど高いことがわかりました。新しい資産クラスへの投資に積極的であることが考えられます。
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相続財産8,000万円~1億円の場合の相続人の数と続柄
相続人の人数として最も多いのは3人(34.1%)であり、2人(31.8%)がこれに次ぐ割合を占めています。4人は(15.9%)と2人や3人と比べると少ないですが、割合として無視できない規模です。
子が47%と最も多く、約半数を占めました。配偶者(20%)も2割を占めており、子と同様に主要な相続人であることが分かります。甥・姪(7%)が相続人になるケースも見られ兄弟姉妹の代襲相続が発生している可能性があります。その他は3%と割合的には少ないものの、特定のケースが発生していることも推測できます。
遺産分割の方法と考え方
遺産分割の考え方に関する回答では、手続きが複雑にならないように工夫した(18.3%)との回答が最も高い割合を占めました。遺産総額が大きい場合、スムーズな相続手続きが重要視されることが多いようです。次に高い割合だったのが法定相続分を重視(15.9%)との回答でした。財産が多額で複雑な場合、法律に基づいた分割で公平性を保ち、トラブルを避ける意図があると考えられます。3番目には被相続人の意思を尊重した(12.2%)との回答が続きました。被相続人の遺言や意思を尊重した分配を心がけることで、相続人同士の感情的な対立を避けた可能性があります。
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相続財産8,000万円~1億円の場合の実際の手続き
実際におこなった手続きで最も多かったのが銀行解約・名義変更(11.8%)でした。次に戸籍収集(11.3%)、遺産分割協議書の作成(11.3%)と続きました。銀行解約・名義変更と戸籍収集は相続の基本的な手続きとして多く行われます。遺産分割協議書の作成が上位に含まれた理由として手続きに使うためであること以外に後々のトラブルに備えて遺産分割についての話し合いを記録に残しておくリスク対策という一面があるかもしれません。
遺産8,000万円~1億円未満の規模では相続税が課されるケースが多いため、相続税の申告(10.4%)も行った手続きとして一定の割合を占めています。
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相続財産8,000万円~1億円の場合の相続の情報収集方法
相続財産8,000万円~1億円未満の場合に利用された情報源は、税理士事務所(11.4%)、司法書士事務所(8.9%)、行政書士事務所・弁護士事務所(各5.7%)と専門家へ問い合わせたとの回答が約3割を占めました。一方、法務局(3.3%)や税務署(2.4%)などの公的機関の利用は少ない傾向でした。
インターネット検索(8.9%)も高い割合を占め手軽に幅広い情報を得られる手段として利用されていることがわかります。家族・親戚(8.1%)、銀行・証券会社など(8.1%)も多く、重要な相談先であることがわかりました。
相続財産8,000万円~1億円の場合の相続手続きに要した期間
相続財産が8,000万円~1億円未満の場合で相続手続きに要した期間は、3か月~6か月未満(20.5%)、6か月~9か月未満(18.2%)、9か月~1年未満(20.5%)と、3か月~1年未満が60%を占める結果となりました。相続財産8,000万円~1億円未満規模の場合、相続税申告を意識する人が多いと考えられるため、相続税の申告期限が10か月以内であることからこの期限内に手続きを完了させるケースが多いと推測できます。
一方、1年~1年半未満(9.1%)、1年半~2年未満(9.1%)と1年以上かかったケースが約18%。2年以上の長期にわたるケースも一定数ありました。要因として相続人間の争いや不動産の売却、企業オーナーの株式相続など複雑な財産構成などが考えられます。
相続財産8,000万円~1億円の場合の手続きで大変だったこと
相続手続きで大変だったことについて聞いたところ、手続きのために時間が取られたこと(17.9%)が最も多く挙げられた一方で、必要な書類が多かったこと(17.1%)や手続き先が複数あること(16.3%)も、それに近い割合で負担に感じられていることがわかります。遺産の中身や金額をはっきりさせること(11.4%)も一定の割合を占めており、高額な遺産だからこそ把握や整理に苦労したと考えられます。
何をどう進めるべきかを理解するための情報収集(12.2%)も高い割合を占め、手続きの進め方や必要なことを調べる作業自体が負担であったことが挙げられています。
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まとめ
相続財産の額や種類によって、相続手続きの進め方やかかる時間、情報収集の方法には大きな違いが見られます。
相続財産8,000万円~1億円未満では、現金・預貯金が最多、手続き期間は3か月~1年未満が6割を占めます。手続きや書類の多さ、情報収集が負担となり、専門家の意見が重要視されていることがわかります。
相続手続きをスムーズに進めるためには、それぞれの状況に応じた対策が必要となります。
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