相続経験者に聞いた【相続人が5人】の相続とは│実際に行った手続きや情報収集方法を大公開!
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相続人が5人の場合の相続の特徴
- 相続人は60~70代が中心で、財産は不動産と現金が多く、1,000万~2,000万円が最多。
- 相続人間の調整や書類準備が負担となり、司法書士や弁護士の利用が多い。
- 遺言書作成や生前に対策をしておけばよかったと感じる人が多かった。
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相続人が5人の場合の相続手続きでは、どのような課題があったのでしょうか。
本記事では相続人の構成、相続財産の種類、必要な手続き、専門家にかかった費用など、相続経験者へのアンケート結果から実態を解説します。
「相続人が5人の場合の相続でおこなった手続き」「相続財産の種類と割合」「専門家の依頼費用の相場」などが具体的にわかります。
これから相続手続きを進める方や準備を考えている方は是非参考にしてください。
相続人が5人のケースの相続人の続柄
相続人の人数が5人の場合、最も多いのは「父・母」の相続であり40.59%を占めています。次に叔父・叔母が亡くなったケース(23.76%)、祖父・祖母が亡くなったケース(17.82%)、兄弟・姉妹が亡くなったケース(10.89%)、配偶者が亡くなって相続人が5人となるケース(4.95%)、という順番でした。
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相続人の年代の分布
相続人が5人のケースにおいて、その相続人の年代分布は、70代(33.66%)が最も多く、60代(27.72%)、50代(17.82%)、40代(16.83%)と続きました。相続人が5人のケースにおいて相続が発生するのは主に60代~70代であることが分かります。80代以上(3.96%)は極めて少ないながらも存在しました。高齢の相続人がいる場合、二次相続までを考慮に入れているために相続人の数が多くなっている可能性が考えられます。
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地域の比較
地域ごとに相続人が5人になるケースを比較すると、北関東・信越(17.82%)、関西圏(15.84%)に続き、首都圏(13.86%)、中国・四国(13.86%)が同率、次に東海・北陸(12.87%)、北海道・東北(12.87%)、九州・沖縄(12.87%)が同率でした。地域による偏りはあまりないことがわかりました。
相続人が5人のケースの相続人の相続財産の額と種類
相続人が5人のケースの相続人の相続財産の額は、1,000万円~2,000万円(28.77%)が一番大きな割合を占めました。次に1,000万円未満(17.00%)、2,000万円~3,000万円(13.00%)、3,000万円~4,000万円(
相続財産の種類は土地・建物(37.1%)と現金・預貯金(36.0%)が多く、この2つで約73%を占めます。生命保険(8.6%)、山林・農地(7.5%)、株・投資信託(7.0%)、自動車(2.2%)と続きました。
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相続人が5人のケースの相続手続き
初めての相続との回答が54.00%と半分を占めました。2回目(37.00%)も一定数ありました。3回目(7.00%)、4回目(2.00%)と、3回以上の相続経験者は少数であり、このことから、相続は一生のうちに数回しか経験しない出来事であることを反映しています。
相続に対する理解度
大体は理解していた(55.00%)との回答が最多で、基本的な知識は持っていたが詳細までは分からない人が多いことがうかがえます。あまり理解していなかった(22.00%)、ほとんど何も分からなかった(7.00%)と約3割が相続についてほぼ知らない状態だったことがわかりました。
相続に利用した・役に立った情報源
相続に利用した・役に立った情報源としては、司法書士(14.4%)が最も高い割合を占めていました。税理士(4.7%)、行政書士(5.9%)、弁護士(8.9%)など、専門家への相談も比較的多いようです。市区町村の窓口(5.5%)、法務局(5.9%)など、公的機関も一定数の利用があることがわかりました。銀行・証券会社(7.2%)、保険会社(1.7%)の利用率が見られることから、金融資産や保険金の手続きで問い合わせをする人がいることが分かります。インターネット検索は(12.7%)と、相続に関する基本的な知識や手続きの流れをインターネットで調べる人が多いようです。
専門家への依頼状況
相続人が5人のケースでの専門家への依頼状況は、司法書士(32.5%)が最多、弁護士(15.4%)、行政書士(14.5%)、税理士(9.4%)の順でした。27.4%が専門家を依頼せずに手続きを完了していることがわかりました。
司法書士の利用が最多であるのは、遺産に不動産が含まれている場合、相続登記で司法書士への依頼が増えることが推測されます。2024年4月から「相続登記の義務化」が施行された影響で、今後さらに利用率が高まる可能性があります。
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専門家の費用
最も多いのが10万円~20万円(20.59%)、次に20万円~30万円(17.65%)、10万円未満(13.24%)と続き、約半数が30万円未満の支払いに収まっていました。100万円以上(19.12%)が一定割合存在しました。費用が高額になるのは相続税がかかる財産が多いケースや、不動産が複数ある場合、弁護士費用がかかる相続争いがあった場合と考えられます。
手続きにかかった期間
手続きにかかった期間は、3か月未満(22.00%)が最多、3か月~6か月未満(17.00%)、6か月~9か月未満(14.00%)、9か月~1年未満(13.00%)と、全体の66%が1年以内で手続きを完了しています。1年以上かかった人は34%と一定数存在しました。遺産分割協議がまとまらず、相続人間で揉めたり、相続財産が複雑(不動産が多い、海外資産など)な場合などは相続手続きが長期化する場合があります。
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相続人が5人のケースの相続手続きで大変だったこと
相続人が5人のケースの相続手続きで大変だったこととして最も多かった回答が相続人同士の連絡・同意を得ること(25.0%)でした。遺産の中身や金額をはっきりさせること(9.4%)など、相続人の人数が多いことからやり取りや財産整理に関する苦労があったようです。必要な書類が多かったこと(17.0%)、手続きのために時間が取られたこと(13.8%)、手続き先が複数あること(12.1%)も多く回答されました。
生前にやっておけばよかったこと
生前にやっておけばよかったこととして、生前元気なうちに相続について相談しておけばよかった(26.1%)、日頃から相続についてもっと勉強しておくべきだった(20.5%)が多い回答でした。正式な遺言書を作成してもらえばよかった(15.9%)、財産を記録しておく、通帳の置き場所を決める等まとめておいてもらえばよかった(14.8%)との回答も比較的多く回答がありました。財産管理や生前の対策が不十分だったと感じる人も多いようです。
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まとめ
相続は人それぞれの事情により異なります。相続財産の種類や、相続手続きの進め方やかかる時間、費用もそれぞれです。もちろん、相続に対する考え方も違います。
相続人が5人のケースでは、親の相続で、相続人は60~70代が中心。財産は主に不動産と現金で、1,000万~2,000万円が最多。手続きの負担が大きく、相続人の人数が多いことから連絡などのやり取りなどに負担を感じた方が多かったことがわかりました。
相続手続きをスムーズに進めるためには、その人その人の状況に応じた対策が必要となります。
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