相続経験者に聞いた【相続人が4人】の相続とは│実際に行った手続きや情報収集方法を大公開!
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相続人が4人の場合の相続の特徴
- 「父・母」の相続が最多で、財産は1,000万~2,000万円が中心。
- 専門家の活用は司法書士への依頼が最多で、費用は20万円未満が約半数。
- インターネット検索が主要な情報源で、多くの人が生前に相続準備をすべきだったと実感。
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相続人が4人の場合の相続手続きでは、どのような課題があったのでしょうか。
本記事では相続人の構成、相続財産の種類、必要な手続き、専門家にかかった費用など、相続経験者へのアンケート結果から実態を解説します。
「相続人が4人の場合の相続でおこなった手続き」「相続財産の種類と割合」「専門家の依頼費用の相場」などが具体的にわかります。
これから相続手続きを進める方や準備を考えている方は是非参考にしてください。
相続人が4人のケースの相続人の続柄
相続人の人数が4人の場合、最も多いのは「父・母」の相続であり80.37%を占めています。次に配偶者が亡くなって相続人が4人となるケース(8.68%)、叔父・叔母が亡くなったケース(5.48%)、兄弟・姉妹が亡くなったケース(4.11%)、祖父・祖母が亡くなったケース(1.37%)、という順番でした。
法定相続人は誰になるの?気になる方は「法定相続分と法定相続人|法定相続人の相続順位や法定相続分の計算方法」へ!
相続人の年代の分布
相続人が4人のケースにおいて、その相続人の年代分布は、60代(28.77%)が最も多く、50代(26.03%)、70代(23.74%)、40代(18.72%)と続きました。相続人が4人のケースにおいて相続が発生するのは主に50代~70代であることが分かります。80代以上(2.74%)は極めて少ないながらも存在し、親の寿命が長くなり、相続が発生するタイミングが後ろ倒しになっているためと考えられます。
地域の比較
地域ごとに相続人が4人になるケースを比較すると、北関東・信越(19.18%)、東海・北陸(18.72%)、北海道・東北(16.44%)、中国・四国(14.16%)、関西圏(10.96%)、九州・沖縄(10.50%)、首都圏(16.05%)という順でした。地域による偏りはあまりありませんが、全体と比較すると地方圏が相続人数が多い傾向があることがわかりました。
相続人が4人のケースの相続人の相続財産の額と種類
相続人が4人のケースの相続人の相続財産の額は、1,000万円~2,000万円(28.77%)が一番大きな割合を占めました。次に1,000万円未満(17.35%)、1億円~2億円(12.33%)、3,000万円~4,000万円(11.42%)、5,000万円~8,000万円(8.68%)、2,000万円~3,000万円(7.76%)4,000万円~5,000万円(5.48%)、8,000万円~1億円(3.20%)の順番でした。2,000万円未満で約46%を占めていて比較的少額の相続が一般的なようです。しかし、相続財産が8,000万円を超えるケースが全体の約15.5%程度あり、富裕層の割合としてはそこまで多くないものの、一定の存在感があります。
相続財産の種類は現金・預貯金(33.6%)と土地・建物(31.5%)が多く、生命保険(11.1%)、株・投資信託(10.3%)、山林・農地(7.3%)、自動車(4.8%)と続きました。電子マネー(0.8%)や仮想通貨(0.2%)は高齢者の資産としての普及率が低いため、相続時に引き継がれるケースが少ないと考えられます。
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相続人が4人のケースの相続手続き
初めての相続が全体の約7.5割を占め、ほとんどの人にとって相続は初めての経験であることがわかります。2回目(20.55%)、3回目(3.20%)、5回目以上(0.46%)と、3回以上の相続経験者はごく少数であり、このことから、相続は一生のうちに数回しか経験しない出来事であることを反映しています。
相続に対する理解度
大体は理解していた(46.12%)との回答が最多で、基本的な知識は持っていたが詳細までは分からない人が多いことがうかがえます。あまり理解していなかった(29.22%)、ほとんど何も分からなかった(12.33%)と約4割が相続についてほぼ知らない状態だったことがわかりました。相続は頻繁に経験するものではなく、事前に学ぶ機会が少ないため、手続き時に戸惑う人が多いと考えられます。
相続に利用した・役に立った情報源
相続に利用した・役に立った情報源としては、インターネット検索(14.9%)が最も高い割合を占めていました。司法書士(10.5%)や税理士(7.8%)など、専門家への相談も多いようです。市区町村の窓口(7.1%)、法務局(8.2%)など、公的機関も一定数の利用があることがわかりました。テレビ(2.4%)、新聞(1.3%)などのメディア経由の情報収集は少ないようです。
専門家への依頼状況
相続人が4人のケースでの専門家への依頼状況は、司法書士(29.7%)が最多、税理士(18.5%)、行政書士(8.4%)、弁護士(5.6%)の順でした。35.3%が専門家を依頼せずに手続きを完了していることがわかりました。
司法書士の利用が最多であるのは、遺産に不動産が含まれている場合、司法書士への依頼が増えることが推測されます。2024年4月から「相続登記の義務化」が施行された影響で、今後さらに利用率が高まる可能性があります。
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専門家の費用
最も多いのが10万円~20万円(26.92%)、次に10万円未満(20.77%)で、約半数(47.69%)が20万円未満の支払いに収まっていました。70万円~100万円( 6.93%)、100万円以上(13.08%)で70万円以上支払った人は20.01% となり一定割合存在しました。費用が高額になるのは相続税がかかる財産が多いケースや、不動産が複数ある場合、弁護士費用がかかる相続争いがあった場合と考えられます。
手続きにかかった期間
手続きにかかった期間は、3か月未満(26.61%)、3か月~6か月未満(30.73%)と、全体の57.34%が6か月未満で手続きを完了しています。1年以上かかった人は14.67%と一定数存在しました。遺産分割協議がまとまらず、相続人間で揉めたり、相続財産が複雑(不動産が多い、海外資産など)な場合などは相続手続きが長期化する場合があります。
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相続人が4人のケースの相続手続きで大変だったこと
相続人が4人のケースの相続手続きで大変だったこととして、必要な書類が多かったこと(21.0%)、手続きのために時間が取られたこと(15.0%)、手続き先が複数あること(13.0%)が多く回答されました。何をどう進めるべきかを理解するための情報収集(13.9%)が大変だったと感じた人も比較的多い回答でした。相続人同士の連絡・同意を得ること(10.4%)や遺産の中身や金額をはっきりさせること(9.5%)など、相続人同士のやり取りや財産整理に関する苦労があったとの回答も一定数存在しました。
生前にやっておけばよかったこと
生前にやっておけばよかったこととして、生前元気なうちに相続について相談しておけばよかった(21.0%)、日頃から相続についてもっと勉強しておくべきだった(20.5%)が多い回答でした。財産を記録しておく、通帳の置き場所を決める等まとめておいてもらえばよかった(15.5%)、正式な遺言書を作成してもらえばよかった(15.5%)、生前贈与をしてもらえばよかった(11.9%)との回答はそれぞれ10%を超えていました。財産管理や生前の対策が不十分だったと感じる人も多いようです。
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まとめ
相続は人それぞれの事情により異なります。相続財産の種類や、相続手続きの進め方やかかる時間、費用もそれぞれです。もちろん、相続に対する考え方も違います。
相続人が4人のケースでは、親の相続が最多で、相続人の多くは50代~70代。財産は1,000万~2,000万円が主流で、現金・預貯金や不動産が主な資産でした。書類の多さや手続きの煩雑さが課題として挙げられ、生前対策の重要性も多くの人が実感しているという結果でした。
相続手続きをスムーズに進めるためには、その人その人の状況に応じた対策が必要となります。
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