相続経験者に聞いた【祖父母が亡くなった場合】の相続とは│実際に行った手続きや情報収集方法を大公開!
祖父母が亡くなった場合の相続の特徴
- 相続人は5人以上が最多(36.0%)。相続財産では山林・農地の割合が比較的高い。
- 遺産分割は協議で決めたケースが半数。遺言書がある場合、公正証書遺言が22.0%と最も多い。
- 相続手続きで大変だったのは相続人間の連絡や同意を得ること。
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祖父母が亡くなった場合の相続手続きは、どのような流れで進めるべきでしょうか?
本記事では相続財産の種類、相続人の構成、必要な手続き、専門家にかかる費用など、相続経験者へのアンケート結果から実態を解説します。
「祖父母の相続でおこなった手続き」「相続財産の種類と割合」「専門家の依頼費用の相場」などが具体的にわかります。
これから相続手続きを進める方や準備を考えている方は是非参考にしてください。
目次
祖父母が亡くなったケースの相続人の数
祖父母が亡くなった場合、相続人が2人の割合は22.0%、3人は28.0%で、2~3人が半数を超えました。
最も多かったのは5人以上で36.0%。アンケート全体の結果の5.48%に対し、相続人の多さが祖父母の相続の特徴といえます。
法定相続人は誰?法定相続分とはどういう配分をいうの?気になる方は「法定相続分と法定相続人|法定相続人の相続順位や法定相続分の計算方法」へ!
祖父母が亡くなったケースの相続財産の金額と内訳
祖父母が亡くなったケースの相続財産の金額は「1,000万円未満」が30.0%。次いで、「3,000万円~4,000万円」(16.0%)、「5,000万円~8,000万円」(14.0%)、「1,000万円~2,000万円」(12.0%)という順番でした。
相続税を意識し始める3,000万円以上の相続金額が48%と約半分を占めました。
相続財産の内訳は、多い順から「土地・建物」(35.4%)、「現金・預貯金」(28.3%)、「山林・農地」(14.1%)、「株・投資信託など」(9.1%)、「生命保険」(6.1%)、「自動車」(3.6%)、「電子マネー」(3.0%)という順番でした。
特徴としては、「山林・農地」の割合が高いことが挙げられます。アンケート全体の結果では「山林・農地」は6.5%でしたので、倍以上の違いがありました。
相続財産はどういうものをいうのだろう?気になる方は「相続財産になるもの・ならないものを一覧でわかりやすく解説」へ
祖父母が亡くなったケースの遺産の分け方
祖父母が亡くなったケースでの遺産の分け方について、大半は「遺産分割協議で分けた」(50.0%)と回答しました。「遺言書通りに分けた」(16.0%)との回答も一定の割合し存在し、本アンケート全体の結果と比較すると9.5ポイント多い結果となりました。
遺産の分け方についての考えを尋ねたところ、最も多かったのは「家族全員が納得できる分配を目指した」(19.2%)という回答でした。次いで「トラブルを避けるため感情的な配慮を優先した」(15.4%)、「手続きが複雑にならないよう工夫した」(14.1%)が続きました。
祖父母の遺産相続では、相続人との関係性や遺産の種類が分け方の考え方に影響を与えるようです。
遺言書の有無
故人の意思を確認するために法的にも有効な手段である遺言書ですが、実際にどのくらいの方が作成されていたのでしょうか。
アンケート結果によると、遺言書がなかったケースが最も多く、54.0%にのぼりました。
一方、遺言書があったケースでは「公正証書遺言」が22.0%、「自筆証書遺言」が8.0%、正式な遺言書ではない「メモ書き等」があったケースは6.0%でした。
祖父母の相続で遺言書が残されているケースでは無効や紛失の恐れがない 「公正証書遺言」が多く、安全で確実な遺言方法を選択する人が多いことがわかりました。
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祖父母が亡くなったケースの実際の手続き
祖父母が亡くなった場合の相続手続きで最も多かったのは「遺産分割協議」(12.8%)、次いで「不動産の名義変更(相続登記)」(12.3%)、「遺産分割協議書の作成(11.7%)」でした。また、「遺言書の検認」が7.3%を占めており、自筆証書遺言が見つかった際に検認が必要となるケースが一定数あったことがわかります。
「家族信託手続きの割合」は4.5%と、全体と比べてやや高めでした。これにより、祖父母の相続では生前に財産管理を家族に託していたケースが一定数あったことがわかります。
専門家の利用状況
祖父母が亡くなったケースの半数(50.0%)は、専門家に依頼せずに手続きを進めたことがわかりました。
専門家に依頼した場合、最も高いのが「司法書士」を利用した割合で22.3%。先述の相続財産の内訳で土地・建物や山林・農地の相続することで司法書士の専門業務である相続登記の依頼が多いことが推測できます。
司法書士以外への依頼は、「行政書士」(10.7%)、「弁護士」(9.8%)、「税理士」(7.1%)という結果でした。
専門家にかかった費用
では相続手続きを専門家に依頼した人はどのくらいの費用がかかったのでしょうか。
最も多いのが「40万円~50万円」(23.1%)でした。次「10万円未満」(20.5%)、「10万円~20万円」(12.8%)、「30万円~40万円」(10.3%)と、50万円以内に抑えた方が約8割でした。
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祖父母が亡くなったケースの手続きで大変だったこと
祖父母が亡くなった際の相続手続きで最も大変だったのは、「相続人同士の連絡・同意を得ること」(20.8%)でした。
次いで「手続きに時間を取られた」(15.1%)、金「銭的な負担が発生した」(13.2%)、必「要な書類が多かった」(12.3%)、「遺産の中身や金額を明確にするのが難しかった」(11.3%)が続きました。
祖父母の相続では、相続人となる子どもが独立して遠方に住んでいることや、代襲相続が発生するケースが多く、相続人同士の連絡や調整が大変であったことが推測できます。
まとめ
相続は人それぞれの事情により異なります。相続財産の種類や、相続手続きの進め方やかかる時間、費用もそれぞれです。もちろん、相続に対する考え方も違います。
祖父母が亡くなった場合、相続人は5人以上が最多(36.0%)で、遺産分割は協議で進めたケースが半数を占めました。手続きについての専門家利用は50.0%未満で、払った費用は約8割が50万円以内でした。
相続手続きをスムーズに進めるためには、その人その人の状況に応じた対策が必要となります。
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