電話加入権も相続財産になりますか？
本記事の内容は、原則、記事執筆日（2021年5月10日）時点の法令・制度等に基づき作成されています。最新の法令等につきましては、弁護士や司法書士、行政書士、税理士などの専門家等にご確認ください。なお、万が一記事により損害が生じた場合、弊社は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。
親が電話加入権というものを買って家の固定電話が使えるようになったと聞いた記憶があります。この権利は売れるとも聞いたような気もするのですが、価値のあるものなのでしょうか？遺産分割するものとして財産目録に入れておくべきでしょうか。
電話加入権は相続税等の課税対象になっていますので財産目録に記入しましょう。令和２年分の取引相場のある電話加入権以外の電話加入権の標準価額は1,500円です。
電話加入権の評価
電話加入権は無形固定資産として考えられています。今ではほぼ電話加入権の取引はおこなわれていませんので、標準価額により評価しても良いこととなっています。しかし、電話番号の数字が覚えやすいものや語呂合わせしやすいものなどは取引されていることもあるようですので、税務署や、税理士などの専門家に確認をしてみましょう。
また、2021年4月20日には、課税時期における通常の取引価額に相当する金額や国税局長の定める標準価額による評価を廃止し、売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価することとするとの、財産評価基本通達の改正案が公表されています。
e-Govパブリック・コメント：「財産評価基本通達」の一部改正（案）に対する意見公募手続の実施についてより引用
電話加入権を担保に借金？
電話加入権は質権を設定することができます。今では非常に価値が低くなりましたが、1980年代には電話加入権は7万円程度で、当時はこれを担保に融資を受けることもできました。そのため、質権を設定された回線は解約などでトラブルになっているケースもあります。お困りの場合は弁護士などの法律の専門家に相談しましょう。
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