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行方不明の弟を探せ!相続手続きは母からの最後のメッセージ【お客様インタビュー】
「いい相続(姉妹サイト:e行政書士、e税理士等を含む)」をご利用いただいた方へのインタビュー。
お母様が亡くなり、相続手続きを進めていたご相談者様(兵庫県/50代男性)
どのような相続のご事情があったのかをお話しいただきました。
突然始まった相続手続き
まだ70代で元気だった母が急に亡くなりました。突然のことで父も動揺してしまい、僕を中心に相続手続きを進めなければならない状況になりました。
母の遺品を整理していると、母に定期預金があることが分かりました。一つ一つは大金ではないんですけどね、数十万貯めては定期預金にしていたようなんです、それがいくつも見つかりました。
相続手続きを進めようと銀行を訪れると、配偶者である父と相続人の子ども全員の印鑑証明などが必要だと説明されました。
相続人は配偶者の父と僕と兄と弟の3人の男兄弟なのですが、実は、弟とは20年以上連絡を取っていなかったので、電話番号も住所も全く分からない状態でした。名前も変えてしまっていて行方不明の状態でした。
弟は昔から素行が悪く、家族との関係も良いとは言えませんでした。20年以上前に家を出てから音信不通で、海外で亡くなったといううわさも聞いていましたが、それも確証はありませんでした。
弟を探し出さなければ銀行の手続きが進まないわけです。
相続手続きの思わぬ壁は行方不明の弟
弟を探さなくてはどうしようもない。
銀行に再度相談に行くと、「司法書士や行政書士に相談すると良いかもしれません」とアドバイスを受けました。このような職業に馴染みがないのでインターネットで調べると、さまざまな士業の事務所がヒットしましたが、どのページも堅苦しく、相談するハードルが高く感じられました。しかも、書いてある内容が自分の悩みの解消にはあてはまらない感じがしました。
探偵に依頼することも検討し調べたのですが、どこも費用が高額で、生存しているかどうかも分からない弟のために依頼するのはリスクが高いと感じて頼む気になれませんでした。
そんな中たまたま「いい相続」を見つけました。色々な士業が載っていて「これだ!」という直感があり、すぐに電話しました。結果、行政書士事務所アールズオフィスを紹介していただきました。
行政書士との出会い
アールズオフィスの里井先生についてですが、初めて電話で話した時、まだ半信半疑で不安だったんですけど、里井先生の電話の応対が丁寧な話し方で信頼できそうだと感じましたし、面談をしにわざわざ自宅にまで来て下さるとも言ってくれたので、この人は信用できるなと思いました。それでうちの近くの喫茶店で面談することにしました。
喫茶店で初めてお会いするまでショートメールでいくつかやりとりをしました。会った時は、気さくな話し方をされるとても優しい方でしたのですぐなじめました、緊張が一瞬で溶けたような感じでした。
弟と連絡が取れないという事情を説明すると「策はある」と。住民票をたどれば所在を調査できるとのことで。それであれば期間もだいたい2週間くらいで、費用も10万円もかからないと言われて驚きました。え?それでいいんですか?と言ってしまったくらいです。その場で迷うことなく契約し調査が始まりました。
それで本当にきっかり2週間後、里井先生から弟の住所が判明したとの連絡がありました。びっくりしました、すばらしかったですね。
弟の捜索と再会
先生からもらった書類を見ると、それはそれは転々と住所を移していたのがわかりました。まずは、一人で調べてもらった住所へ行ってみました。
郊外のものすごく古い家でした。駐車するスペースの敷地があって、数台の車も停められそうしたので、複数人で住んでいるのかもな、と思いました。その日は住所の確認ということでひとまず帰って、後日あらためて兄と一緒に行きました。
その日は駐車場に車が停まっていたんです。その車のナンバーが黒かったので、あ、弟がいると思いました。以前弟は運送の仕事をしてたことがあったんでね。
それで思い切って、家を訪ねることにしました。呼んでも誰もでてこないんです。それで玄関のドアに触ったら開いたんです。鍵がかかっていないので、ちょっと開けて声をかけたのですが、やはり誰も出てきませんでした。
すき間から見た家の中はものすごく綺麗でした。豪華っていうわけではなくて、とにかく綺麗に整理整頓されていました。
それを見て、弟は住んでいないんじゃないかなとまた不安になりました。結局はその日も会えずに帰りました。
最終的に、里井先生のアドバイスで手紙を送ることにしました。原案は里井先生が考えてくれました。その案を元に手紙には母が亡くなったこと、弟に相続分があること、こういう書類が必要だから準備して欲しいということを書きました。銀行を解約するために僕たちが印を押した原紙も思い切って入れました、返ってこないことを覚悟して。読んだ瞬間に「嘘だ」と捨てられないように信じてもらうために必死でした。
投函してから3日後、僕の携帯に弟から電話がありました。
第一声は「アニキ?」
すぐ、声で分かりました。僕もね「生きとるのか」って言ってしまってね。
それで、母が亡くなったことから一から話して、書類を送り返してほしいことも説明しました。手続きに必要な書類を送り返してもらいました。弟は養子縁組して氏名を変えていましたので、その新しい名前での印鑑証明でも無事に手続きを完了させることができました。
相続手続きを通して得たもの
手続きが終わり、弟に遺産の振り込みを終えた後、その連絡をしたときに、一度仏壇に手を合わせに来いよって言ったんです。
それから1週間後、弟は実家に訪れました。何十年ぶりかに顔を合わせ再会を果たしました。父はそれはそれはよろこんでいました。
こんなドラマチックな感じになりましたけど、母がまるで家族を再びつなぎ合わせるように仕組んだかのように感じました。家族みんなで助け合って生きていきなさいって言うようなね。
僕たちにとって相続手続きは、単なる遺産を分けるという行為ではなく、家族の絆を取り戻すきっかけにもなりました。里井先生に手助けをしていただいたことをとても感謝しています。
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