相続経験者に聞いた【相続財産1,000万円未満】の相続とは│実際に行った手続きや情報収集方法を大公開!
相続財産が1,000万円未満の場合の傾向
- 遺産の種類は現金・預貯金が50.2%と最多
- 相続人は2人が最も多く、子どもが60%を占める
- 相続手続きは預貯金解約や戸籍収集が中心で、期間は3か月未満が約47%
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相続財産が1,000万円未満の場合、どのような財産が相続され、どのような手続きが必要になるのでしょうか。また、手続きにかかる期間や、情報収集の方法にはどのような特徴があるのでしょうか。
本記事では、相続経験者へのアンケート結果をもとに、1,000万円未満の相続財産における特徴や傾向を解説します。
相続財産の種類、相続人の構成、実際に行われた手続きや情報収集の方法などがこのアンケート結果を通じて相続の全体像がわかりますので、これから相続手続きを進める方や準備を考えている方は是非参考にしてください。
目次
相続財産1,000万円未満の場合の遺産内訳
相続財産の総額が1,000万円未満だった方の主な相続財産の種類は、現金・預貯金が一番多く50.2%、次に土地・建物などの不動産が23.3%。生命保険が12.9%、山林・農地が6.5%でした。
全体との比較
本調査全体での相続財産の種類は、多い順から現金・預貯金35%、不動産33%、生命保険が12%であり、4番目は株・投資信託など金融商品でした。全体の回答と比較すると上位3項目の順位に違いはありませんでしたが、現金の割合が多かったことが分かりました。また、株・投資信託など金融商品の保有率にも違いがみられました。
相続財産1,000万円未満の場合は、現金・預貯金が50.2%と最も多い理由は流動性の高い資産が中心となる傾向があるためと考えられます。
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相続財産1,000万円未満の場合の相続人の数と続柄
相続財産の総額が1,000万円未満だった方の相続人の人数は一番多いケースが2人。次いで3人、1人という結果でした。
主な相続人の続柄は、被相続人の子どもの割合が一番多く60.4%。配偶者が15.1%、兄弟姉妹が11.6%、父・母、被相続人の孫がそれぞれ4.4%という順番でした。
相続人の続柄でその他と回答した方で一番多かったのが「ひ孫」でした。長寿社会を反映した結果といえるでしょう。
ひ孫以外には、子どもや兄弟姉妹の配偶者といった回答もありました。
遺産の分け方
遺産の分け方については、家族全員が納得できる分配を目指したという回答は30.6%と割合が高く、財産が少額の場合、財産の種類が少ないこと、また相続人の間でトラブルになることが少なく、家族間での共有や話し合いがスムーズであることが伺えます。
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相続財産1,000万円未満の場合の実際の手続き
預貯金の解約、戸籍収集、不動産の名義変更が全体の半分を占めました。
この3つの手続きは相続手続きの中でもよくおこなわれるものです。
銀行の解約手続きをする場合にほとんどの銀行が要求する書類が戸籍です。特に被相続人の戸籍については生まれてから亡くなるまでの戸籍を集める必要があり、被相続人が転居が多く本籍地を変えていると収集に時間がかかります。
専門家に依頼した手続きTOP3は以下の通りです。結果を見ても、時間や手間がかかるものや専門知識が必要な項目に集中していることがわかります。
銀行などの解約はコストを抑えるために自力で対応できる部分を優先し、必要書類である戸籍収集のみを専門家に依頼するケースもあります。一方、相続財産1,000万円未満の場合にあまり行われない手続きとしては、相続財産目録の作成(3.7%)、相続財産の調査(3.9%)、家族信託手続き(0.6%)でした。遺産の種類などの複雑性が少ないため、正式な相続目録を作成する優先度が下がり、また、相続財産の調査については、調査コストをかけるメリットが少ないため、必要最低限の確認にとどまる傾向にあると考えられます。
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相続財産1,000万円未満の場合の相続の情報収集方法
相続手続きに関する情報収集について、特に利用されている情報源はインターネット検索で16.7%でした。続いて市区町村の窓口が13.0%で、全体は8.2%でしたので、1,000万円未満の相続財産の方は特に利用される傾向にあります。家族や親戚からの助言も多く利用されており、情報収集の方法が身近な範囲に集中していることがわかります。
一方、利用割合が低い情報源は税理士事務所や弁護士事務所などでした。これは相続税申告が不要であることや遺産争いが少なかったことが考えられます。
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相続財産1,000万円未満の場合の相続手続きに要した期間
相続手続きに要した期間は3か月未満が46.9%で、全体より11.2ポイント多い結果となりました。
このことから相続手続きが短期間で終わる傾向がわかりました。
相続手続きでは遺産の額や種類とかかる期間とが密接に関連していることが考えられます。
まとめ
相続財産の額や種類によって、相続手続きの進め方やかかる時間、情報収集の方法には大きな違いが見られます。
相続財産1,000万円未満の場合、現金・預貯金が中心で、手続きも短期間で終わるケースが多く、不動産や財産目録の作成などの複雑な手続きはおこなわれない傾向があります。
また、情報収集ではインターネットや市区町村窓口がよく利用され、無料で手軽にアクセスできる情報源が重視されています。
相続手続きをスムーズに進めるためには、それぞれの状況に応じた対策が必要となります。
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