相続経験者に聞いた【60代】の相続とは│実際に行った手続きや情報収集方法を大公開!
60代の相続の傾向
- 相続財産の総額は、総額1,000万円以上が33.93%と最多
- ただし相続財産1億円以上も9.38%と他年代に比べて多い
- 60代の相続では相続人2人が最多で41.52%
相続のお困りごとは「いい相続」へお気軽にご相談ください。 無料相談の流れはこちら
相続にまつわる課題は世代や家族構成によって大きく異なります。しかし、実際はどう違うのかわからないですよね。お金や相続の話はしづらいという場合もあるでしょう。
本アンケートでは、さまざまな年代の相続手続きを経験した人に、具体的な手続き内容や専門家に支払った金額などを尋ねました。この記事では特に60代で相続手続きをおこなった方についてピックアップしています。
相続準備や家族との話し合いに役立つ内容になっています。是非参考にしてください。
相続財産の総額・内訳
60代の相続では相続財産の総額が1,000万円以上が最多で、33.93%となりました。
次いで1,000万円未満が13.52%、2,000万円以上~3,000万円未満が12.97%、3,000万円以上~4,000万円未満が11.72%とほぼ同水準となりました。
全年代の総計で相続財産1億円以上は8.07%であるのに対して、60代の相続は相続財産が1億円以上の割合が9.38%と多いのが特徴です。
2億円以上は0.41%とかなり少ないことがわかります。
相続財産の内訳
60代の相続の相続財産内訳は現金・預貯金が36.13%と最多、次いで土地・建物が33.44%でした。
それに続き生命保険が11.89%、有価証券・投資信託など金融商品が8.12%、山林・農地が6.59%、自動車が2.81%、となりました。
電子マネーは0.51%、仮装通貨は0.13%とごく少数であり、相続財産に含まれることは少ないようです。
現金・預貯金と土地・建物をあわせて69.57%であり、約6割の人が手続きをおこなう主要な相続財産であることが読み取れます。
土地・建物を相続した場合、相続登記の手続きが必要です。相続登記は相続して3年以内に手続きすることが義務付けられているため、速やかに手続きをおこないましょう。
相続人の人数と被相続人との続柄
60代の相続では、相続人2人が41.52%と最も多く、次いで3人が33.52%、1人が12.41%、4人が8.69%、5人以上が3.86%となりました。
相続人2人と3人をあわせて75.03%と過半数を超えることから、60代の相続において相続人は2~3人が一般的だと言えます。
被相続人との続柄
60代の相続について、被相続人(亡くなった人)との続柄は、父・母が他より圧倒的に多く89.94%でした。父母の相続が大多数であることがわかります。
次いで配偶者が4.27%、兄弟・姉妹が2.48%となりました。
少ないものとしては叔父・叔母が1.79%、祖父・祖母が0.83%、子が0.28%となりました。
手続き内容と期間
相続手続きの内容としては銀行解約が最も多く15.31%でした。次いで戸籍収集が14.62%、不動産の名義変更(相続登記)が14.44%とほぼ同じでした。遺産分割協議書の作成や相続関係説明図の作成、相続財産調査などを手続きした場合が続き、相続にはあらゆる手続きが必要となることが読み取れます。
手続きにかかった期間
手続きにかかった期間は3か月未満が最も多く38.40%でした。次いで3か月~6か月未満が28.87%、6か月~9か月未満が12.57%、9か月~1年未満が8.84%となりました。したがって1年未満で相続手続きが終わる場合が全体の88.67%と、1年かからず手続きが完了する場合が多いようです。
その一方、1年~1年半未満が3.59%、1年半~2年未満が2.21%、2年以上~3年未満が1.38%、3年以上~5年未満が1.52%と、少数ではあるものの手続きが長期間にわたる場合も見られます。
5年以上~10年未満は0.41%ごく少数ですが、10年以上が2.21%と相続手続きがかなり長引いてる場合も見られます。
専門家依頼の有無
相続手続きで依頼した専門家は司法書士が最も多く26.37%でした。次いで税理士が16.89%、行政書士が11.54%、弁護士が3.04%となりました。
その一方、専門家に依頼していない割合は40.70%でした。したがって約6割が専門家に相続手続きを依頼したと言えます。
専門家に手続きを依頼する理由として、相続登記や相続税申告など自分でやるには手続きが難しいことが挙げられます。
また手続きによって依頼する専門家が異なります。銀行解約や戸籍収集、遺産分割協議書の作成などは行政書士、司法書士に依頼することができます。相続登記は司法書士のみ対応でき、相続税申告は税理士に依頼します。
どの専門家に相談すれば良いかわからない場合、いい相続にお問い合わせください。いい相続では相続専門スタッフがお客様のお話を聞き、相続に強い適任の専門家を紹介しています。
情報収集の方法
相続手続きに関する情報収集でもっとも役に立ったものとしては、司法書士事務所が最も多く19.20%でした。
次に多いものがインターネット検索で14.64%で役に立ったものとしては2番目に高いですが、40代、50代の人よりは割合が低くなっています。
行政書士事務所が13.40%、税理士事務所が8.56%と続き、その次の法務局が6.91%、銀行・証券会社など金融機関が5.94%でした。
60代の相続の情報収集については、士業の事務所や法務局、金融機関などに直接訪れる人が多いことがわかります。
60代の相続で大変だったこと
60代の相続で大変だったことという質問では、「必要な書類が多い」が24.21%と最多となりました。また「時間がかかる」が15.54%、「情報収集」「手続き先が複数」が13.16%と続きます。
このことから相続手続きには多くの書類が必要となり、手続きに時間がかかることがわかります。前述より相続の情報収集のために士業事務所や法務局、金融機関などいろいろな場所を訪れていることが多いようです。
実際、相続手続きには被相続人の生まれてから亡くなるまでの戸籍や印鑑証明書、住民票など多くの書類が必要となります。役所に訪れないと取得できないものもあり、60代では仕事で取りに行く時間がない人も多いでしょう。
平日に時間の取れない人や手続きに不慣れな人は、専門家に依頼することで戸籍収集や銀行解約を代行してもらえます。
まとめ
相続手続きの進め方や相続財産の内訳など、手続きをおこなう方の年代によっても違いが見られます。
今回は60代の相続について解説しました。相続財産の総額1,000万円以上が最多で、内訳としては現金・預貯金が33.93%になりました。
また60代の相続は士業事務所や役所に訪れ自分で必要書類の取得や情報収集をしている傾向が見られます。
相続手続きをスムーズに進めるためには、それぞれの状況に応じた対策が必要となります。
いい相続ではお近くの専門家との無料相談をご案内することが可能です。相続手続きでお困りの方はお気軽にご相談ください。
ご希望の地域の専門家を探す
ご相談される方のお住いの地域、遠く離れたご実家の近くなど、ご希望に応じてお選びください。