【よくある質問】税理士に相続税の手続きをお願いしようと思っていますが、税理士に払う費用は相続税の何%くらいになりますか?
税理士に相続税の手続きをお願いしようと思っていますが、税理士に払う費用は相続税の何%くらいになるものでしょうか?
現在、税理士の報酬は自由化されており、〇円の遺産なら一律で〇〇円、というわけではなく各事務所の規定によって異なります。
現在、士業の報酬は軒並み自由化されている
税理士だけでなく弁護士、司法書士など「士業」と呼ばれる職業の報酬はいずれも自由化されており、各事務所がそれぞれの内部規定に基づいて報酬を請求しています。 ただ、以前あったそれぞれの会(弁護士会、税理士会など)の設けていた「報酬規定」を基準にし、それに近い価格を設定している事務所が多いことも事実です。
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旧報酬規定による報酬はどのくらい?
では、あくまで一例になりますが、旧報酬規定ではどのように定められていたのでしょうか。 たとえば、7,000万円を超え、1億円未満の遺産だった場合、基本報酬額10万円に60万円を加算報酬がかかり、さらに加算部分については法定相続人(民法で定められた範囲の相続人)1人ごとに10%を加えることになります。法定相続人が3人だったとすると60万円に対し30%加えることとなるため、次のようになります。
10万円+60万円+18万円=88万円
そして、財産の評価等の事務が著しく煩雑なときは、基本報酬等を除き100%を限度として加算することができるとされているため、これ以上かかることもあるわけです。
相続税申告は自分でできないのか?
上記のように100万円に近い、またはそれを超える報酬がかかることも珍しくないため決して安い金額ではないのは事実ですが、相続税の申告を一般の人が自分ですることは極めて困難です。
そもそも、相続税がかかるのは相続発生全体の1割を切っており、プロの税理士でさえも相続税申告は一度もやったことがない人が非常に多いのです。何段階ものプロセスを経て算出される税額を、節税や相続人の紛争、納税資金確保にも配慮した上で分配、計算し、間違いなく申告するというのは至難の業です。
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万一自分で無理に申告して間違いがあり後から追徴課税を受けたり、控除するべきものを忘れて無駄な税金を支払ったりすることになれば本末転倒です。できれば相続発生のかなり前から税理士に相談して節税に配慮しつつ、最終的に相続税申告まで依頼するというのがベストですが、今まで税理士と無縁だった人も相続が発生した段階ですみやかに税理士探しを始めたいものです。
費用の心配は当然あるでしょうが、きちんとした事務所であれば事前に大まかな見積金額は教えてくれるはずです。見積書を出してもらうことは依頼者として当然の権利ですから、しっかり確認しておくようにしましょう。
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